村長、“日経平均”と“TOPIX”って何が違うの?
すえ吉、英語か日本語かの違いだよ!
とん太、弟に間違ったことを教えちゃいかんぞ!
前回の村だよりで、日経平均の問題点をお伝えしました。その問題を解決するため、“TOPIX”という指標があるのです。
“日経平均”は日本経済新聞社が選んだ日本を代表する企業225社の株価の平均に対し、“TOPIX”は東証株価指数といって、東京証券取引所に上場する銘柄全ての株価に株数を掛けて計算されている数字をいいます。
例えていうと、「日経平均ってなに?」で説明した「やさい・くだもの新聞社」が選んだ市場を代表する野菜や果物225個の価格の平均値ではなくて、市場にある野菜や果物、全部の価格と個数をかけた総合計金額ということです。
もう少し具体的に説明すると“日経平均”の説明をしたときに、トマト(120円)やもやし(12円)が出荷不足で価格が3倍の360円と36円に高騰したとしても、マスクメロン(1200円)の価格が900円に下がったとしたら全体の平均単価は下がってしまうとのが欠点だとお伝えしました。
ここで仮に、市場にマスクメロンが10個、トマトが100個、もやしが1000個、八百屋さんに売っていたとします。
全部の商品が売れてたとすると、
(1200円×10個)+(120円×100個)+(12円×1000個)=36,000円
になります。入荷の関係でマスクメロンの価格が下がって、トマトともやしの価格が上がったとすると、
(900円×10個)+(360円×100個)+(36円×1000個)=81,000円
と、より野菜の高騰ぶりを反映できることになります。
つまり、“TOPIX”とは、東京証券取引所という八百屋さんに売られている野菜や果物の価格(株価)に売られている個数(株数)をかけた全体の金額を現わしているということなのです。
そのため、“日経平均”より“TOPIX”の方が日本経済全体を現わしていると言えます。要するに、八百屋さんに売られている商品の中から、「やさい・くだもの新聞社」が厳選した225個の価格の平均ではなく、全部の商品の総合計金額ということになるからです。
ただ、そうすると金額が莫大になってしまうため、“TOPIX”は金額で表すのではなく、1968年1月4日時点の総合計額を100として指数として現わされています。その時点から今は何倍くらいに伸びているかが分かるということです。
当時は東京証券取引所も1部、2部と別れていて東証1部上場の全銘柄を対象として計算していましたが、2022年4月1日からそのグループ分けが変わり東証プライム、スタンダード、グロースという名前に変更になりました。それに伴って、2022年10月から2025年1月にかけて、段階的に移行する予定です。
NISAやiDeCoの商品を選ぶときに参考にしてみてください。