将来もらえる老齢年金、簡単に増やせる方法ってないのかな?
さすがとん太、俺もそう思ってた!!
兄ちゃん達は、いつも楽して得をしようとしてる!!
これこれ!楽かどうかは分からんが、老齢年金を増やす方法はあるぞ!
老齢年金は65歳から受給開始されますが、受け取る年齢を繰り下げる(遅らせる)ことで年金額を増やすことができます。他には夫婦間で年の差がある場合は加給年金を受給することができます。どの位、受給額が増えるのか見てみましょう。
年金は厚生年金と国民年金の2階建構造で原則65歳から受給開始となり75歳まで繰り下げ可能です。
受給を1か月繰り下げる毎に0.7%1年で8.4%、5年で42%、10年で84%の増額となり増額された年金が生涯支給されます。
よい制度だと思うのですが繰り下げ受給で年金をもらっている人は2020年だと2%未満とほとんど活用されていないのが実態です。
年金繰り下げ受給を投資商品としてみれば元本割れすることのない国の高利回り商品ようなものです。
繰り下げても早く死んでしまったら元が取れないという意見もありますが生涯受け取る終身年金保険と考えれば安心できます。
もし繰り下げ目安とするなら男性の平均寿命81歳、女性87歳なので5年繰り下げで42%増額損益分岐点が81歳くらいとなり平均寿命からみれば5年繰り下げは現実的かもしれません。自分の寿命は誰にもわからないのであくまで目安です。
夫婦に年の差がある場合は加給年金がもらえます。具体的に夫が65歳、妻60歳(5歳年下)と仮定して説明します。
夫が厚生年金加入期間20年以上、65歳到達時点で60歳(5歳年下)の妻と生計を共にしていれば妻が65歳になるまで間、加給年金を年額約39万円(特別加算含む)ほど厚生年金にプラスで受給ができます。
加給年金は、妻が65歳の年金受給年齢になるまで家計を助けるための家族手当的な意味合いがあります。
加給年金は、厚生年金と連動していて厚生年金を繰り下げると支給停止となります。 国民年金は繰り下げても支給停止にはなりません。
既述の通り加給年金は厚生年金を繰り下げると支給停止になるので、厚生年金は繰り下げないで、国民年金だけ繰り下げます。5歳差夫婦の場合、夫は厚生年金のみを繰り下げせずに通常の65歳から受給開始して加給年金を妻が65歳になるまで受給します。
国民年金繰り下げは加給年金の支給停止とはならないので国民年金は夫が70歳(妻が65歳)になるまでの5年間繰り下げをして42%増額にします。
(例)通常の65歳からの年金受給で約月15万円、年額180万円の年金受給を、加給年金受給・国民年金5年繰り下げた場合
ー65歳から70歳までー
15万円-6.6万円(国民年金満額を繰り下げ)+3.3万円(加給年金)=11.7万円
この場合、年額で140万円ほどとなり通常受給より年間40万円ほど減額となります。
ー70歳以降ー
70歳からは国民年金が42%増額となり加給年金支給停止で月額17.8万円、年額213万円ほどが生涯受給額となります。
夫婦単位では妻も65歳からの年金受給となるので専業主婦で国民年金満額であれば月額6.6万円、年額79万円の受給で夫婦合算月額24.4万円、年額292万円ほどになります。
65歳からの5年間は年間40万円減額ですが40万円ほどであれば週数回の負担の少ないパート等の労働で十分カバーできると思います。
70歳からは65歳からの年金通常受給額より月額2.77万円、年間33.2万円の増額された年金が生涯に渡って受け取れるので安心感があります。
この方法であれば5年間加給年金で国民年金繰り下げ分を39万円カバーできるので77歳以上長生きをすれば通常の年金受給金額を上回ります。加給年金受給なしで年金全額繰り下げの損益分岐点の81歳より77歳はさらに現実的な年齢です。
5歳差を例にしましたが、繰り下げは75歳までなので1~10歳差の夫婦であれば繰り下げ年数をコントロールして使える手法なので是非ご検討ください。
ポイント
・受給を1か月繰り下げる毎に0.7%1年で8.4%、5年で42%、10年で84%の増額
・夫婦に年の差がある場合は加給年金がもらる。
・その場合、、厚生年金は繰り下げないで、国民年金だけ繰り下げるのが良い。