フリーランスと会社員、年金はどう違うの?

とん太
とん太

村長、俺たちフリーランス(個人事業主)は、年金が少ないって聞いたけど、本当かよぉ?

ぶー太郎
ぶー太郎

とん太は自由に生きているからしょうがないじゃん!

村長
村長

確かにフリーランスは会社員や公務員と比べると年金は少ないのぉ。じゃが、優遇されていることもあるんぢゃ!

フリーランス(個人事業主)は会社員や公務員が加入する厚生年金と比べて不利だと感じている方も多いと思います。しかし優遇されていることもあります。そこを理解し自分に合った年金に加入しましょう。

【国民年金】

先ずは国民年金です。これは、個人事業主も会社員、公務員も関係ありません。国民全員の加入が義務付けられています。

「自分たちが今支払っている保険料は、将来もらえるときまでの間、国が運用して増やしてくれている。」と思っている人がいますが、そうではありません。今支払っている保険料は、そのまま今受け取っている年配者に支払われています。右から左へ流れている感じです。具体的には、2022年度の国民年金保険料は16,590円なのに対し受け取る側の国民年金支給額は64,816円です。つまり、4人から集めた保険料で1人の年配者を支えてあげていることになります。(64,816円÷16,590円=3.906…)

【厚生年金】

会社員や公務員は、国民年金以外にも厚生年金に加入(厳密に言うと少し違いますが)しています。つまり、国民年金がスポンジケーキなのに対し、厚生年金はスポンジケーキの上に生クリームが塗ってあるイメージです。この生クリームの量は給与の額によって違いがあります。収入が多い人の方が量も多くなりますが、その分値段(社会保険料)も高くなっています。ただ、会社や役所が半分負担してくれていますので全額自己負担している個人事業主よりも優遇されているのは確かです。参考までに生クリームの量は(厚生年金保険の保険料)は毎年の4月から6月までの給与によって計算されます。

【個人事業主にだけ認められている制度】

以上だけだと個人事業主の方が損している感じですが、そうでもありません。個人事業主にだけが認められている制度もあります。

老齢基礎年金を多くもらうことができる

個人事業主(第1号被保険者)は毎月400円の付加保険料を払うだけで会社員や公務員より老齢基礎年金(国民年金)を多くもらうことができます。

国民年金基金に加入できる

それだけではありません。国民年金基金にも加入できます。因みに掛け金は68,000円/月が上限で、全額、所得税の控除対象となります。つまり費用計上できるというのは大きなメリットではないでしょうか。

他にも

iDeCoの上限金額も会社員や公務員より多く設定されています。つまり、税制メリットを受けながら老後資金を積み立てることができる金額が多いということです。

注意点

付加保険料+国民年金基金+iDeCoの合算の上限が68,000円/月ですのでご注意ください。ただ年換算すると68,000円×12ヶ月=816,000円も所得税の控除(費用計上)を受けていながら、将来の年金に備えることができるという点は大きなメリットではないでしょうか。

運用部分のiDeCoと安定部分の国民年金基金を組み合わせて考えてみるのも良いですね。